転職初日にドン引きした、広島県庁職員の「朝のルーティン」話
朝のルーティンってありますか?
ジョギングとか、通勤途中の野良猫ウォッチとか。職場の敷地に出没する猫は私の心の上司です。
という話はさておき、広島県庁の職員は毎朝、決まった時間、決まったメンバーと「広島県職員の行動理念」というのを唱和しています。
このルーティン、転職初日の私はギョッとしましたよね。
毎日やることで惰性も出るだろうし、こんなの続けて意味あるんかいな〜と、しばらく思っていました。
それから4年間を過ごしてみた結果、今では、よかったと思っています。
判断に迷う場面で、何のために企業誘致をしているのか、県民(出身者やファンやこれから生まれる人も含め)にどんなメリットがあるのか、どういう地域を目指すのか、考えを整理するきっかけを毎朝得られるからです。
私の場合は、具体的に次のポイントで背中を押されました。
県外の企業、進出しようとする企業がどう感じるか、常に意識する
考えついたアイデアをすぐ周囲に相談できる
知らない部署でも話しかけやすい
部署間のバッファーゾーンに首を突っ込む
前例がなくてもやってみる
「縦割り」とか「聞かれたことだけ答える」みたいな公務員のイメージとギャップがありませんか?
というと、上司や先輩が「公務員のイメージどんなだったんだよ(怒)」と突っ込むこと間違いなしですが、親類縁者で公務員になった人がほぼいない環境で生きてきたので、ニュースやドラマで見る程度の乏しい情報量だったんです。ごめんなさい。
私はベンチャーで10年以上働いてきたので、上記のポイントは当然の行動ではあるのですが、転職したてでも遠慮することなく、自分らしく働けたのは、朝のルーティンでバシッと声を出している先輩の姿を見たからだと思います。
正直、「この組織で、今、私浮いてるよな、、、」という瞬間はあります。
そして、私が初日にギョッとしたように、私にギョッとしている(ギョッとし続けている)同僚は多いに違いない…。苦手な業務もたくさんありますもので。
ただ、企業に対してサービスを行う商工労働局に配属されたこともあり、「その意見は顧客目線だよね」と受け止めてもらうことが多く、居心地は悪くありません。
ありがたいです。
強い組織には、ダイバーシティーが不可欠な要素だと聞くので、私と致しましては、5年目もできる限り浮いたままでおりたいと思う次第でございます。
様々な企業や自治体を見て感じるのは、成果を出すためのチャレンジをよしとする、前向きな広島県庁の社風(庁風?)です。
もともとあったかもしれませんが、この行動理念で増強されている気がします。
年度末、県庁は異動や退職の季節です。
一緒に働き、これから離れようとする仲間との思い出を、この行動理念と照らし合わせながら振り返ると、朝からグッと込み上げるものがあります。
先輩方みんな、心から広島が大好きで、あんなこと、こんなこと、いろいろありましたね〜。