広島に進出したばかりの企業とカルビーの“出島”へ。「圧倒的顧客志向」に圧倒されました
広島県内に進出して間もない企業のみなさんと、7月中旬に、ようやく夢の念願の待望のリアルでの交流会を開きました。
初回は、広島駅近くにある「カルビーフューチャーラボ」に協力してもらいました。
カルビーフューチャーラボは、カルビーが新たなヒット商品を誕生させるべく、創業の地に設置した期待の出島チームです。
そういえば最近、出島戦略での進出相談も,いくつかいただくようになりました。前例として参考になるかもしれません。
カルビーフューチャーラボの「圧倒的顧客志向」
ご存じない方のためにお知らせしますと、カルビーは広島で創業した企業なんです。
この話を誇らしげに県外ですると、話がだんだんポテトチップスの方向に脱線して、「コンソメ派」「うすしお派」「のりしお派」で分かれるんですよね。ああ、本当に脱線しました。戻ります。ちなみに私は、断然「うすしお派」です。本当に戻ります。
カルビーフューチャーラボは、本部の商品開発やマーケティング部門から物理的な距離を置き、今までにない、まったく新しいヒット商品を模索する特別な拠点です。
アイデア出し、調査、商品開発、製造・流通設計、マーケティング、関係者とのエンゲージメント、すべてが少数精鋭の6人を中心に行われています。
人数が少ない分、とにかく巻き込み力が大事だと、サポーター制度を導入し,サポーターを絶賛募集中だそうです。
そんな日ごろから巻き込み力を発揮されているスタッフの方々は、やっぱりフレンドリーでした。
進出企業のみなさんと名刺交換タイムが終わった後、ほどよいところで,既成概念にとらわれない商品開発の体制や方法、これまでに誕生した新商品について、紹介してくれました。
カルビーフューチャーラボでは、「圧倒的顧客志向」にこだわって商品開発をしているそうです。
これまで実施したインタビューは、なんと1989人!
広島県内の大学生がインタビュアーとして活躍中です。学生時代に、なんて実践的な活動を…。
うらやましいです。
これまで関係した企業や人を合わせると4000人もの協力体制があるとか。
「6人だけじゃない、バックには4000人がついている!!」と思うと、勇気が湧くそうです。なるほどです。
ところで,奥の方に見える,付箋の壁が気になります。
ここは,集めたインタビューから印象的なコメントを書き出して、付箋で張り出したスペースです。圧倒的な量です。
神社の絵馬や七夕の短冊を見ているような気持ちになります。
「最近はランチをフルーツジュースに置き換えている」「家での食事は、給食の献立を見てかぶらないように気をつけている」など、解像度高めの生活者の声です。
ほかにも,ラボは,普通のオフィスとはちょっと違う仕掛けがありました。入口近くには,キッチンコーナーがあります。生まれたアイデアは、すぐに試作してみるそうです。
次回お邪魔するなら、ぜひ味見係として伺いたいです。
そして,畳コーナー!! これがとっても落ち着くスペースで,高層ビルの中にありながら,おばあちゃんの家の縁側やこたつでしゃべっているような気分になります。心を開く装置としてのTATAMI,おすすめです。
圧倒的な情報量とキャラクターの濃さ。それはビジネス界のアベンジャーズ
TATAMI効果なのでしょうか,カルビーフューチャーラボの皆さんのオープンマインドには感激しました。
「圧倒的顧客志向」は、もしかして見学に来た私たちにも向けられたのかもしれません。心地よく巻き込まれていく感覚を味わいました。
一方,ゲストとして参加してくれたのは、広島進出時にご縁をいただいた企業6社のみなさんです。進出して0~2年と、まだまだ地元企業との接点は少なめです。今回の出会いがきっかけで輪が広がりますように。
データ解析、メディア、マーケティング、財務・会計システム、人材プラットフォーム、食材輸入など、スペシャリストたちです。今まで広島ではあまりお見かけしなかったタイプの方々による自己紹介やコメントを聞きながら、これはもしかして広島県にビジネス界のアベンジャーズが集結したんじゃなかろうかと、そんな気持ちになりました。
【参加企業】
アールジーン/AKO/世界新聞/ビズリーチ/マネーフォワード/Rejoui
レンズを向けながら、このアベンジャーズが県内の製造業や観光業、スポーツなど、いろんな分野で交流をはじめたら、と妄想のフィルターがかかっております。
人数制限したので、参加できなかった企業の方には申し訳なかったのですが、結果、ちょうどいい規模感でした。
振り返ると、参加者の顔と声と名前と得意分野が一致します。
ビジネスでのつながりはもちろん、「尾道の名店に行きましょう」「大崎上島ツアーをしましょう!」などなど、盛り上がっていました。
気の合う仲間としてプライベートでもお付き合いがはじまり、広島でのQOLが充実することを期待しています。
進出を決意したときより、もっと広島県を好きになってほしい!
交流会を開催してみて、リアルイベントの体験価値を改めて感じました。
久しぶりに複数社と名刺交換したのも、今となっては非日常です。
交流会後に余韻に浸りながら、集まった4人で雑談をしていたところ、私以外、マチュピチュに行ったことがあると判明しました。
4人中3人です。
マチュピチュをこんなに身近に感じたのは、生まれて初めてです。
VUCAに立ち向かい、「これからは広島県でやるんだ!」と、スピーディに行動を起こした経営者やマネージャーの方々は、アンテナが高く、たくましい冒険者たちでした。
お話をしていると、気持ちが前向きになります。
私たちの役割は進出時のサポートですが、進出企業のみなさんがあまりにも魅力的で、「もっと広島県を好きになってほしい!」「地元の人に紹介したい!」と心が叫ぶものですから、アフターフォローにも力を入れることになりました。
おかげさまで、広島県へのオフィス進出は、前年度比2倍超になり、2021年度も企業から続々と進出のご相談・ご報告をいただいております。
企業誘致の目的は、外からイノベーションの風を呼び込み、地元の人の心に新しい火をつけ、エリアを元気にすること。
カルビーフューチャーラボで学んだ「圧倒的顧客志向」で、いろいろと企画をしていきたいと心が熱くなりました。
広島県内の訪問先も随時募集中!
この記事は 広島県 県内投資促進課 が書きました。
オフィスや開発拠点の地方移転に関するお問い合わせはこちらから
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/office-relocation/